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更新日:2013年4月12日

尾母方言~ク行~

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徳之島尾母方言集

島口 標準語 用例・意味等
クゥエー こやし
肥料
堆肥
人糞尿
 
クゥエイ 肥えい 太ること。
クゥエーカガン=太れないこと。食欲大なるも肉付が悪いこと。
クガ
鶏卵
虫や鳥の卵
クガヤギ=卵焼き
クガバンシン=卵黄の様に黄色の甘藷のこと
クガナチ=産卵、卵をうんだ
クガウソシ=雛に孵すため親鳥に卵を抱かすこと。
クグチ 癲癇
てんかん
人形使いの動作に由来
クグチ たたみの縁 長方形の横の辺にも云う。
ククムイ   花の蕾める様子。蕾。
民謡

九重のうちにくくもとる花や 客にうち向て笑て咲きゅい。

ククンダケ   含酒の意。酒を含んで口から口へ伝える酬酌。
酬=シゥ、むくゆ=主人が客に杯を返す、返杯する。酌=シャク=酒を汲む、酒をつぐ、しゃくをする。
酒を飲む、酒盛する、水を酌ふ。
「ナラバキ」島民男女宴会を為し酔酣なるときは、「ナラバキ部と唱ふる戯飲酒を為すことあり。是れ男女情交を結ぶの習俗なりと云不。其挙動は、坐中酒具の酒を口に含み、女は男の口に当て之を吐き移し、男も又酒を含みて女の口に吐く。斯の如くすること屢にすれば、其情倍密にして実に傍者は其醜態を快感するも、土人は敢えて之を怪しまず、此の遊飲は、西目間切与名間村、手々村辺に最も行はるる弊習也。其由来を尋ねるに、琉球国々頭郡山原地方に於ては、男女酒宴の時、膝を並て同杯同器の酒肴を飲食することあり。之を「ナラビビキ」と名づけたるものなるべしと謂ふ。近来は此弊絶へてなし。(奄美史談・徳之島事情)26Pより。
クゲ 蔭毛 脇、陰部などの体毛。
クゲテ 倒れて
倒産して
病床に就いて
 
クサ   突然に発する熱病(風土病)
クサフイ=疝気、せんけ、くさ震う。
ヒラリヤ(風土病)。

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クサダネ 草種
雑草
クサダネムン=役に立たない者。
クサンダケ 布袋竹 節と節の間が短い竹。
グサン グサンチチ=杖を突いて。
クシキ 酒や味噌を醸造する時、米豆などを蒸す蒸器。
クシブネ 背骨 クシは後、後骨、腰骨。
田植歌

腰骨ばやみゅい臀骨ばやみゅい、思子産(ナ・うめーぐゎ)しゅん時やま骨やみゅい。

クジ くつの転か。
クシュ
人糞尿
クシュクデ=糞を踏んで、悪い因縁。
グシュ 後世
あの世
ゴショウの約。
民謡

大和旅すれば月ゆで待ちゅり 後生が旅すれば何ゆで待ちゅり
夕(ゆう)べがで遊だるカンテメアゴヤ あちゃが夜ねや後生が道袖振りゃん
後生が道立てば送りべやぅふさとびら 石まけばなどやちゅり

グシク グシキ=シキはシキシマ、シキイ、シキル等と同根で、仕切って囲をする意だという。広辞苑には、城の朝鮮語とある。また沖縄では源為朝の御宿からきたという伝説もあるが確実な論拠はない。
クジッキャ 癩病
物乞いの人
酷貧の称。乞食の転か。

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クジマ
いぼ
水泡遊びをするとできると伝える。
クダイムン 月の物
月経
下り物
赤(アー)不浄は忌みごとが多い。
クダカ 久高 沖縄の久高島、久高から来た漁夫の総称。
クダカブネ=久高舟、くり舟。
クタス 腐す
堆肥
廏肥を十分腐すこと。

「亦玉の緒を腐して、三重に手にまかし、且酒以ちて御衣を腐し。」とある。

蘇鉄の茎も十分に腐してから澱粉をとる。味噌をクタス戸は、搗いてから数年貯えると、白味噌が赤味噌に変色する。

クチ  
クチアイ くつらい
苦辛い
苦しい
 
クチアンバ 口油
お世辞
心ない表現
クチシギリ 口返答
悪口
シギリ=口出し
クチシル 口汁

よだれ
クチシルタリ=涎垂れ
クチナン
くちなし
古くは自家製の染料として貴重がられていた。黄色の染料として役立つ。

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クチバレ 口払れ ユタやノロなどが口で払うこと、払詞で悪霊や悪疫を除去する行為。口祓。
クチムスビ 口結び
婚約
結納
結婚のことにも言う。
クチャ   粘土が固まった石状の物質。
クッサバ   一種の皮膚病、田虫
クテ 牡牛 クテ牛
オイグテ=闘牛
クド 去年
昨年
去歳
 
グニャイ 小さい ギニャとも云う。
キニャムン=赤子、幼児、年少な者。
クネダ 此の間 民謡

くねだがでわ声金声どしゅたんでくねだ風邪ひきし、わ声かれて。

クネン みかん
蜜柑
クネブ、クニブ、九年母村=天城町の一村落名(現在廃村)
民謡

真玉はきゅん頸(くび)や大和人ぬお陰 九年母玉はきゅしや吾手ぬお陰。

クバ 檳榔
蒲葵
クバは神木とされ神が天降りするのに使われたと伝えている。
坂本節=さか元のいべやだんちょとよまれるよマニーが一本クバ三本。
坂本いべとは亀徳の秋津神社のいび加那支のことでマーニ(植物)が一本、蒲葵の木が三本ある。ちなみに神社東側の道を「蒲葵下(しゃ)道」と坂元氏は語る。神社は部落の上方にあって、いび加那支の拝所を改めて構築されたものである。境内と並んで坂元氏が居住し、管理者になっている。

「御子をば檳榔(アデマサ)の長穂宮に坐せて。」とある。

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クバガサ 蒲葵傘 くばで作ったまんじゅう傘、百姓が作場でかぶる傘。
クビリ   足首の様に細くなったところ、耕地などの幅が狭いところにも言う。
唐船繋(くびり)=明治5年(1768)子6月尾母村下卸口に唐船一艘乗組26人漂着、本船は秋徳港へ廻船にて修繕し、其船にて帰国せり、該卸口の字内へ唐船繋と唱ふる場所あり。是れ即ち該唐船を繋ぎたる海浜にて、明和年間より称し来りしものなりと謂ふ。(奄美史談・徳之島事情)
クブ
こぶ
肉腫の一種。
クマ 此処 クマクミアマクミ=此処踏み、彼処踏み、酔いどれの千鳥足の様子。
グミ
塵芥
塵埃
 
クムイ 凹地
窪地
ミヂグムイ=水の溜っている所。
民謡

クムイ浮グムイ渡ららぬクムイ
情け橋かけて落ちたぼれ。

クヤミ 悔み
クヤミドシ=凶年、弔の年、クヤともいう。
クラシン 暗やみ クラアイ=暗い。
クリ   桶、樽などを作る木片、薩藩時代にはクリ木横目の役人を置いてあった。
グリ 御礼
謝礼
ゴレ、グレ、グリの転か。

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クルメィ   種子や実が田畑に残り、自生した作物。
クヮイ 硬い (形)クヮーバン=硬飯、強い体。
クヮーチキロ=ごつごつしていること。
クヮーヂキャラ=強い力。
クヮーテ=硬くなって。
クヮーテ=氷ってかじかむ。
クヮーシ 挟む クヮーシキリ=挟み切る。
クヮーシギリ=砂糖きびの絞り粕の小さい物。
クヮーダロ
毒蛇
ま虫
ま虫の様に動作が鈍い者の称。
クヮーナシ お産
分娩
クヮ―は子、ナシ=産む。
クヮーダキ=子を抱く、植物の分蘗(けつ)。
クヮーマガ=子子孫。
クヮームイ=子守い。
出産は座産が多く、難産の時は天井から綱を吊して、これを力にして出産した。
クヮッキ 御馳走
食い尽き
十分食べること。美味な料理を食べる。
グヮン グヮンカメリ=祈願する。神仏に願を立てる。
グヮンミチリ=願満ちり、所定の祈願が終了したら必ず願満ちりの行事をする。
グヮンムドシ=祈願戻し、願を解いて戻す。
グヮンチョウ 元朝
元旦
正月歌

元日ぬしかま床向うて見れば
裏白とゆ白と飾い清らさ。

クンカ   水洩れの穴の芯、馬穴や桶の穴に布の芯をする。
クンキリ 踏切り
耕地の境を分ける
地下道。又、喰い切り、噛み切りの意にも解する。

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クンギ 繁る
くびる
牛を繋る。括る、人の行動を制圧する。
クンジ 紺地 クンジギン=紺地の着物、紺色。
クンジ つんぼ
目つんぼ
耳つんぼ
クンジテ=塞がって。
グンジャ グンジャシシ=鯨肉
グンジャガシ=鯨粕
ブイグンジャ=鯨肉の白身、鯨の脂肪。
クンジョウ 根性
怒ること
熱意
熱烈
クンジョウタリムン=根性垂者、強情者。きかん気の者。
クンショウクサリムン=根性腐り者、意地の悪い。
クンチャ 踏み板 クン=クミで踏み、チャ=イチャの板、
竹馬のクンチャのこと。
クンデリ 破損
破れ
(形)クヮーバン=硬飯、強い体。
クヮーチキロ=ごつごつしていること。
クヮーヂキャラ=強い力。
(物質)又、気象現象にも、天候が悪くなる場合のこと。
クンマ サタグンマ=砂糖圧搾車
クンマンドゥ=車堂車当、砂糖きびを圧搾する場所。
クンマブイ=車棒稲こきや麦打ちに使う棒。麦打棒。

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お問い合わせ

所属課室:社会教育課郷土資料館

鹿児島県大島郡徳之島町亀津2918番地

電話番号:0997-82-2908

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