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更新日:2013年4月12日

尾母方言~ホ行~

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ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行

徳之島尾母方言集

島口 標準語 用例・意味等
  アホの呆。ホタリテ=呆垂りて。帯を締めないで前に垂らした容態。
年上の男性の呼び方。童名にボゥを付けて呼んだり、俗名につけて呼んだりする。草刈坊のように相手を見下げた場合にいう部落もある。幼児にも適用する。
ホーイ   ハイと同義で返事の詞。目上や先輩の人には「ヲ」と返す。また、「オー」も敬称の返し。
(A)氏が(B)氏宅を訪問した際の対話の一部を紹介する。
(A)御免ください(ヘイダレン) いらっしゃいますか(モレルメー)
(B)何ですか(ヲー)
(A)在宅ですね(モレルワヤ)
(A)私は留守かと思って(ワンヤ ナーヤ アラメチ ウモテ)
(B)貴方(ウイ)参り候こと(モイソレタワヤー) 腰掛けて下さい(マイグヮ イシンソーレ)
(A)タルガネバー 貴方(ウイ)近頃(ナンベ)如何お暮らしですか(イキャステシュレルンガ)
(B)吾は(ワンガリ)今頃(ナークヌグル)とても達者ですよ(ドコーアヌヨー)
(A)此間(クネダ)から妙な(キナカル)夢見が(イメベン)多くてね(インチヨ)。
ホーイ 多い オオイの訛りか。
ホーキ 叩く ホーキワテ=叩き割る
ホーキクッシ=叩き殺す
ホーキウイ=売る。のように投げ売りでなくて、売るという意味にもなる。(接頭語の役目)
ホーソゥ 疱瘡
天然痘
疱瘡神によって悪疫がもたらされるとの考えから、各部落では疱瘡神が入らないように海浜筋や道路入り口に左縄を張り、太鼓やブリキ等の鳴り物をたたいて追い払う神事があった。疱瘡口説には天然痘の恐怖が詳細に歌われている。
母間、実寿当氏の疱瘡口説より(小川学夫氏の記録)
  • 今年(クトシ)思(ウ)め年 思(ウ)め込(ク)めて
    去(イジャ)る はるどぅし はるぬぶて
    吾々(ワン)ぬ 童達(ワラビンキャ)がが 願(ネゴ)たこと
    奇麗瘡(キュラガサ)願(ネゴ)ゆる願(グヮン)や立てて
    軽瘡(カフガサ)願ゆる願や立てて(略)
  • 沖(ウキ)ぬとなかに 船がめる
    何処(ダー)ぬ船とも 定(サダ)めならんど
    大和(ヤマト)ぬ船とも 定めならんど
    那覇(ナハ)ぬ船とも 定めならんど
    唐(カラ)ぬ船とも 定めならんど
    とんと定まて 大和(ヤマト)船(略)
  • 疱瘡ぬ神様 三味線(サンシル)好(シ)き
    疱瘡ぬ神様 歌(ウタ)好(シ)きだ(以下略)
ホータリテ   帯を結ばない衣の着方。だらし無いこと。服装の締りのないこと。
ホータリムン=締りのない者。
ホーマ 女陰 古事記に「梭(ヒ)に陰上(ホト)を衝きて死にき。」注に「陰上は陰部」とある。
ホママギ=交尾。
マギはマグで古事記に「美斗能麻具波比為む(ミトノマグハヒセ)。」注に「ミト」は御所で、ここでは婚姻の場所。「マグハヒ」は具合から転じた交接の意とある。
ホタ、ホータとも言う。
ホマハッケ=女陰裂。
ホマブッタ=女陰太。
コージリ=皮摺りか(交接の俗称)。
五穀の起源は「頭に蚕生(ナ)り、二つの目に稲種生り、鼻に小豆生り、陰(ホト)に麦生俚、尻に大豆生り。」と古事記にある。
ホームン 塵埃
砂埃
白砂埃(シラホームン)が目に入って(ヌ メィカチ イッチ) とても(ヤデ)痛い(ウラライ)。
ホーライ 嬉しい ホーラチャゲイ=笑顔。嬉しそう。
ホーラーヌ ホーラーヌ ウラライ=嬉しさが最高になった心持ち。
ホッカ 誤魔化す 人を欺き偽ること。
言いホッキ=口で勝つこと。「ホッカ者(ムン)ぬ ホッカ方式(ジュギ)」との悪名高い俚諺が聞かれる。労働を嫌う者にホッカ者(ムン)と言う。
ホーカッテ=借金を返済しないこと。
ホッチ   鬼ゴッコ遊びで”ソ”(巣・本城)へ無事に帰りつくこと。逃げ番の者は、鬼に捕えられないように密に巣へ帰り、大声で”ホッチ”と告げる。即ち鬼ゴッコで一点入れたことになり、鬼の交代はしないでゲームを続ける。

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所属課室:社会教育課郷土資料館

鹿児島県大島郡徳之島町亀津2918番地

電話番号:0997-82-2908

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