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読み方 | いのぬいびがなし・うきぼうじがなし |
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史跡区分 | 史跡 |
所在集落 | 徳之島町井之川 |
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向井前川(ムカイメーゴ)の地には、蛭子神社が建てられており、その中にイビガナシが、奥の洞穴にはウキボウジガナシが祀られています。昔海から石に乗って神様がやって来たという伝説があり、その時の石を御神体のイビガナシとして祀っています。祭りは彼岸の中日で、明治時代には泊まりがけで祭りを行なっていたそうです。航海安全、安産、無病息災(特に天然痘)などに霊験があったと伝えられています。昔は全島から参拝の人々が訪れる場所でした。また、近くにはヤマト旅の出発港であるイノミナトがあったために、風の神様としてもあがめられていました。次のような古謡がいまに伝えられています。
イノヌイビガナシ 風ヌ親テシガ マハイ風(真南風)給(たぼ)レ シュヌメ拝(おが)マ【注1】
なお神社の後ろの崖はアガレグシクといい、下の洞穴には貝を御神体とするウキボウジガナシが祀られています。ここも航海安全の祈願所になっています。周辺の岩陰には古い時代の洞穴墓(トゥル墓、遺骨が認められる)の跡が確認されています。
この周辺一帯は古い時代から近世にかけての信仰の移り変りを知る上から大変貴重です。
〈注釈〉 | |
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【注1】 | 「井之川のイビガナシは『風の親』というが、真南の風をください。シュギを供えて拝みましょう」の意。 |
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