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ホーム > 町の紹介 > 町長 > 第5回 NPO法人 親子ネットワーク「がじゅまるの家」  代表理事 野中 涼子 氏

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更新日:2014年1月30日

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第5回 NPO法人 親子ネットワーク「がじゅまるの家」  代表理事 野中 涼子 氏

テーマ:子宝の島としての環境整備について

〔現在の子育て環境〕

対談する高岡町長(左)と野中氏(町長)子どもが学校に入学するまでの環境を整えることは、子育て支援として重要な事だと考える。町内には民間の保育園もあり、保育所を含めて施設を拡充するなど、少しずつ整いつつあると思うが、足りない点や今後取り組むべきことなどがあれば、提案してほしい。

(野中)働いている母親たちには、保育園や学童保育などが充実している。多少の待機はあるが、ほとんどの保護者は保育所に預けて働くことができる。子どもを育てるためには収入源を確保する必要があり、産後の復帰が早くなっている。育児休暇は長くて1年、中には育休を取らず3カ月で職場復帰をする人もいる。

(町長)子育ての社会環境が変わってきているということか。

(野中)子育て中の母親の負担を軽減するためには、気兼ねなく働ける職場環境と経済的な安定が必要だ。そのためにも、病気の時に子ども預ける場所、病児保育が求められている。これまでは、保護者の両親がその役割を担っていた。今は、家業を持つ世帯が減り、祖父母も会社員として働いているケースが増え、容易に休みを取ることが出来ない。何かあった時に預けられる場所や、経済的な負担軽減は欲しいと思う。

(町長)子育て支援制度を提供する上で、窓口をしっかりさせることは重要と考える。

(野中)町が5年ごとにアンケート調査を実施している「次世代育成支援対策行動計画」の結果からも、そのような状況を伺い知れる。子育て中の親にとって必要なものや求められている事が分かり、それらを形にして行くのが望ましいと思う。

一方、働いていない母親にとっても、子育ての悩みを相談する場所、サポートしてくれる人たちがいたら良いと感じる。育児については、そのような母親の悩みが根深い。

(町長)専業主婦の中には、子どもと長い時間一緒にいることで生じる悩みもあるのではないか。

(野中)無認可保育所があった時は、無職でも(3歳未満の)子ども預けられたが、今は働いていないと受け入れてくれない。乳幼児を抱えている母親が「預ける場所がほしい」と、一時預かりを申し込んでくる。

(町長)その間、母親はどのように過ごしているのか?

(野中)それぞれではあるが、自分の時間やキャリアアップに使ったりしているようだ。専業主婦は“優雅”と見られがちだが、様々な問題を抱えたまま、誰にも相談できずにいる場合も多い。(「がじゅまるの家」が運営する)「つどいの広場」は、子育ての悩みなどを気兼ねなく話せる場所であり、通う元気がある人の不安解消に繋がっている。

一方、精神的に外に出るのを躊躇する人たちにどのように手を差し伸べ、深刻な事態に陥らないようにするのかが課題となっている。

(町長)必要な人に必要な制度を提供するためにも、町としてもしっかり対応することが大事だと考える。

〔母子保健と医療の充実について〕

対談する高岡町長(町長)医療面では、来年度から産婦人科医が2人体制となる見込みだ。

(野中)島内3町が医療機関と連携して支援団体を立ち上げたことで、産婦人科の維持を実現できた。助産師がもう少し増えれば、両者の負担軽減にも結び付くと思う。体制を継続するための環境づくりが大事であり、母子保健を担う保健師の役割が重要だ。

(町長)母子保健とは?保健センターの職員は良く頑張っていると感じている。

(野中)町保健センターの職員は、人員が厳しい中で大変頑張っていると思う。母子の通う場所が保健センターであり、地域の母親の悩みや課題を一番分かっていると思う。

(町長)保健センターの機能や施設の拡充が必要と考えている。保健センターこそ、看護師がおり、病児保育に向いているかも知れない。

(野中)マンパワーが不足している。保健師や看護師が足りない。島全体で看護職員が不足している。

(町長)子育て支援策として「子育てサポート事業」を導入したが、当初は思うように利用率が伸びなかった。「がじゅまるの家」の利用率や利用料はどうか?

(野中)親子で利用できる「つどいの広場」の利用料金は、1回当たり50円。全国的には行政の支援を受けて無料で提供している子育て支援団体もある。互いに責任感を持つためにも、料金は頂くようにしている。

(町長)無料にすることで生じる弊害もある。サービスを提供する上での課題等は?

(野中)外に出ることが苦手で、施設に来られない人への対策が課題。一日中、子どもといることがストレスになる母親もいる。同じ悩みを抱える人たちが集い、本音を打ち明けることで幼児虐待などを未然に防止し、予防する役目がある。通えない人の孤立を防ぐために、こちらから出向いて話を聞くことができないか検討している。

(町長)未就学児の医療費は町が負担しているが、小学生以上については県の方針に従い自己負担としている。無料が有難いのは分かるが、医師に診てもらうほどで無くとも病院に通い、結果的に医療費が増加するなどの問題が生じる懸念があるからだ。

対談する野中氏(野中)以前は、開業医と病院が役割を分担していた。開業医が減り、現在は病院が分け隔てなく患者を診なければならず、ひっ迫している。小児科の問題も大きい。自然環境は恵まれているが、医療と教育が充実していないと、子どもと一緒に住みたいとは感じないと思う。

(町長)来年度は教育に力を入れるため、教育環境の整備に予算を計上している。将来的には、良い結果が出るよう取り組みたい。

(野中)環境という面では、公園に子どもが遊ぶ遊具が無いため、子どもを連れて遊べる場所が無い。街中の公園はただ広く、木陰など涼める場所がない。

(町長)新たな環境整備に向けて、来年度は計画を策定する予定である。

〔町が取り組むべき子育て支援について〕

(町長)町として、どのような子育て支援が望ましいと考えるか。人口減少に歯止めをかけるためにも、最優先すべきことなどは?

(野中)アンケート結果からも様々な要望が出されており、幼児や児童の親は子育て環境の整備だが、子どもが中学生以上になると島外への遠征費の問題が多くなる。親は、子どもたちに色々な経験をさせたいと思っている。

(町長)町も出来るだけのことはしたいと考えるが、町の財政にも限りがある。来年度の奄美群島振興開発事業(奄振)のソフト事業の運賃補助で、島外への交流として要望する方法もあると思う。

(野中)来年度から産婦人科医師の体制が整うのは有り難いが、診療範囲が広がる事により、スタッフが不足するのではないかと不安になる。

(町長)急患搬送を含め、緊急時の医療体制を改善する事が条件で来られるので、2人体制になり現状の医療環境は守られると思うが。

(野中)現在、産婦人科では医師と助産師が不足していることから、いわゆる“里帰り出産”を受け入れていない。関係するスタッフも含めた体制整備が求められる。

(町長)医師に加え、枠を広げた支援も必要と思う。島内では新たな医院が開院を予定している。

(野中)町内の病院勤務だった医師が、整形外科を開院する計画だと聞いている。医院に対する支援などはあるのか。

(町長)島内の医療体制整備という面では、必要になる可能性はある。元々、島内の病院で産婦人科医を招致できなければ、町が整備するぐらいの覚悟でいる。

(野中)がじゅまるの家のホームページでは、小児科医に加え、皮膚科医や耳鼻科医の診療日程も載せている。子どもの親は小児科と皮膚科、耳鼻科の診療情報を必要としている。

(町長)医療体制の整備には、町としても継続的に取り組んでいくつもりだ。以前に比べ、子育て支援に対する要望は減った感じがする。がじゅまるの家として訴えてきた子育て支援対策が、年数を経ながら実現できているのではないか?

対談する高岡町長(手前)と野中氏(野中)まだ、十分とは思っていない。全国的に見ても、先駆的なことに挑戦して行きたい。平成21年の特殊出生率の発表で島内3町がベスト3を独占した時に、各町は特別な対策などを講じていなかった。

(町長)全国的に出生率が減少している中で、低下率が抑えられた面もあり、ぬか喜びしてはいけないと思った。“子宝の島”だからと言って、支援策を誤れば将来につながらないと思った。だからこそ、農業、医療と福祉、教育に力を入れて雇用を確保することが重要と考えている。

(野中)子育て支援策の一環で雇用確保に力を入れるなら、起業家を育成してはどうだろうか。ニーズがあるのは病児保育で、病院スタッフには実施している医療機関もある。

(町長)過去に病児保育について検討したことがあるが、医療機関の協力を得られず断念した経緯がある。ニーズがどれだけあり、実現できるだろうか?

(野中)広域(島内3町)で取り組めば、実現できるのではないか。

(町長)改めて検討したい。先ずは、雇用確保に向けた農業振興、医療・福祉、教育の充実に努めたい。その3本柱に取り組むことで、住みやすい環境づくりが実現できる。

(野中)今年は新しい特殊出生率が発表される年であり、間違いなく島内3町が上位に入るはずだ。前回の合計特殊出生率の発表から行政も大きく変わった、この5年間に各町が取り組んで来た内容を総括してほしい。

(町長)上位になったら嬉しい。これからも、妊娠と出産、子育て要する長い期間に必要な支援に取り組むべきと考えている。本日は、貴重なご意見有難うございました。

野中涼子氏写真野中 涼子 氏 略歴 


1976年(昭和51年)4月 徳之島町諸田出身。
亀津中、徳之島高校を経て横浜市立大学看護短期大学部卒
助産師学校卒業後、神奈川県内の病院に3年間勤務後帰省。
町内の病院で助産師を続けながら、2005年5月「親子ネットワークがじゅまるの家」を設立。2010年6月に法人格を取得し、代表理事に就任。スタッフ一丸で、子育て支援に取り組んでいる。
親子ネットワーク「がじゅまるの家」の事業内容等については、下記のリンクよりご確認ください。
がじゅまるネット(外部サイトへリンク)

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所属課室:企画課広報統計係

鹿児島県大島郡徳之島町亀津7203番地

電話番号:0997-82-1111

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