更新日：2017年8月24日

「夏正月」を祝う～井之川浜下り・夏目踊り～

熱気あふれる踊り（伊宝地区）

8月19日夕方から翌20日の朝にかけて井之川集落で浜下り・夏目踊りが行われ、集落住民や帰省客ほか集落外からも大勢が参加しました。

19日夕方、集落の海岸では、一重一瓶を持ち寄り親族ごとに集まって宴を開きました。
その夜11時頃から集落の3地区「宝島」「伊宝」「佐渡」それぞれが太鼓の音を合図に集合し、夏目踊りがはじまりました。踊り連は地区の家々を夜通し練り歩き、家々では飲み物や菓子などを振る舞いました。
夏目踊りで歌い踊る「あったら七月」などの男女掛け合いの曲は、最初はゆっくりと、次第に太鼓に合わせて速度が速くなり、盛り上がりの中にクライマックスを迎えます。熱気あふれる伝統行事は翌朝10時頃まで、にぎやかに踊り明かしました。

「夏目踊り」の夏目は「夏折目」からきたと言われています。祭りは別に「夏の正月」とも言われ、人々は歳を一つ重ねます。
井之川の夏目踊りは、徳之島の民俗を伝えると同時に、我が国の最も古い芸能の形を留めているという理由から、平成13年4月27日に鹿児島県無形民俗文化財に指定され、現在に至っています。