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読み方 | かんにんうししぎゃばか |
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史跡区分 | 史跡 |
所在集落 | 徳之島町神之嶺 |
林の中にあるカンニンウシシギャ墓は、町内で現在も祀られている唯一の積石墓(ちんしばか)で、墓場の歴史を知るうえから大変貴重なものです。
チンシ墓は、棺を土中に埋めないで、砂や礫で囲み、さらにその周囲を石(琉球石灰岩)で覆い隠すという基本的な構造をもちますが、ここの場合、まだ内部の構造ははっきり確認されていません。
この墓地は集落で最も高い「マケド」という場所にあり、7つほどの区画に分かれています。他の地区に見られるような山川石の墓石がなく【注1】、古い墓石は石灰岩や自然石のものが目立ちます。中でもウシシギャとその一族の墓である三基のみが特殊な積石墓の構造になっていて、墓所の一番高い所にあります【注2】。
神之嶺では、葬式に旗指物を用いず、豪華な墓石等を立てることができませんが、これはウシシギャの遺言であると伝えられています。隣村の諸田村(しょだむら)も同様な決まりがあり、これはシュダカンジャク(諸田鍛冶)という人の遺言であると伝承されています。
なおカンニンウシシギャは、琉球王朝時代にカンニン(神之嶺)に君臨したムラオサ(按司)で、人徳の秀でた武芸者として現在に語り継がれています。ここから東方およそ200mの地点にはウシシギャデラ(集落の守り神)があります。
〈注釈〉 | |
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【注1】 |
墓地の中央に山川石の小さな坐像がひとつありますが、詳細は不明です。 |
【注2】 | ウシシギャ墓の向かい側に二基の墓があり、これもかつては積石墓でした。 |
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